【コラム】親子面接の心得 ~実践編~

5月からスタート致しました親子面接練習では、各生徒様の志望園に合わせた当日の教室設営のもと、過去問、願書より実践形式で質問を重ねてまいります。既に数回が終わり、そのご家庭ならではのオリジナルエピソードが形を成しつつあるご家庭もあります。ご両親様でお子様が寝静まったあとに、お互いに質問を出しあい確認しております、というお話を伺い、ご多忙の中、誠実に実直に歩んで下さるご両親様のお姿を拝見すると、同じ目標を持つ同志としてわが身を奮い立たせる毎日です。

今回は前回の準備編の続編と致しまして、実際のお答えのポイントを具体例を交えながら分かりやすくお話して参ります。

もくじ

1.「志望理由をお聞かせください」

例文)「私どもの家庭では、他者の為に喜んで働ける人になってほしいと願い、温かい愛に溢れる日常の中で感謝の気持ちを伝えあうことを大事にしております。両親が互いに労わり合い、「ありがとう」「ごめんなさい」を家族の言葉とし、親が手本となり導いております。貴園の説明会に参加させて頂き、緑豊かな自然の中で小さな命あるものを大切にし、命を預かる責務を学び、自然と共に遊びから創造性を育んでいる貴園の生徒様のお姿は、まさに私どもが子供に託す願いそのものであると確信致しております。」

ここで、コラムをご覧の皆様に問いかけたいと思います。どちらの園の志望理由だと思いますか。

都心六本木にこんなにも緑豊かな場所があったのかと、誰もが驚きと憧れの東洋英和幼稚園、女子教育のパイオニアであり、園庭にはツリーハウスがある日本女子大学附属豊明幼稚園、はたまた閑静な住宅地の中、大学までが広大な敷地にある緑豊かな成城幼稚園、伝統と格式に裏付けられた学習院幼稚園、挙げればきりがありません。もうお答えはおわかりでしょうか。

悪くはありません。及第点とは思いますが、これでは合格を頂くのは難しいということです。

2.「しつけについて」「子育てで大切にされていること」

例文)「私どもの家庭では自己肯定感、自尊心が育まれるような接し方を心がけております。大人の常識や都合で頭ごなしに判断したり、叱ったりはしないよう心掛けております。すべてを驚くスピードで吸収する幼児期の今だからこそ娘のありのままを出来るだけ尊重し、やりたいこと、興味のあることを思う存分させてあげたいと思っています。最近娘は毎朝の父親との散歩の中で小さな虫やお花を見つけては感動を嬉しそうに話してくれます。ありのお家が気になるらしく、家で図鑑で調べる探究心も育って参りました。」

如何でしょうか。一見良さそうな印象も受けます。

好きなことをとことん追求する探究心、集中力も勿論大切ですが、好きなことではない、苦手なことは、どのように導いていますか?恐らく幼稚園生活では好きなこと以外の方が最初は多いかもしれません。好きな遊びを途中で断念する、苦手な遊びをお友達と一緒にやらないといけない時もあるかもしれません。たった2、3歳のお子様たちですから、毎日の食卓でも、苦手なものがあるのは当然であり、それは残念なことではありますが、決して悪いことではないと私は思っています。大切なのは向き合い方ではないでしょうか。ご家庭の普段の様子が透けて見えるようです。

三つの心得

心得1.書籍、ネット情報だけではなく、実際に足を運び生きた情報を手に入れる努力をされていますか

心得2. ご家族の日常の風景を先生方が思い描くことが出来るよう、ご家庭ならではのエピソードを交え、ご家族を知って頂くのが面接です

心得3.面接はお試験だからという言葉ではなく、目上の方とお話をする大切な日であることをお子様に説明するのも親の努めです

執筆
幼稚園受験コース 主任講師
佐藤浩子

公式LINEからご相談

当会では、受験準備のお悩みに、ご家庭と共に向き合うことを大切にしております。
公式LINEより、いつでもご相談を承りますので、ぜひご登録をお願いいたします。

友だち追加

体験授業・ご面談も随時承ります

もくじ