【コラム】受かるご家庭になるために(新生活で取り入れること)

慶楓会小学校受験コース担当講師の吉岡未来です。

2024年という新たな年を迎えてから、あっという間に3ヶ月が経とうとしています。その間、皆様はどのようにお過ごしになられましたか?

4月からいよいよ学年が上がり、新年長は本格的な受験学年である年長になり、年少と年中になるお子様も4月以降より対策に本腰を入れるお考えかと存じます。受験対策に正解などはなく、生活の中で決して無理をせずに楽しみながらお子様の成長を傍で見守っていただきたく考えております。
だからこそ申しますと、早い段階から無理なくコツコツと進めること以上に適切な対策はありません。

例年、考査本番まで3ヶ月を切ったあたりから、突然緊迫感が走り、疲労と緊張で表情が強張るご両親様を多々見てきました。そして、お子様の現状に焦りを感じ、授業や個別指導を朝から晩まで詰め込みます。
そういったご家庭は、「受験とはそういうもの」「その時期だけ乗り越える覚悟を決めている」とお考えですが、その覚悟はあくまでご両親様のものであり、お子様を巻き込んで良いものではありません。

今回のコラムでは、新学年となり新たな生活をスタートするにあたって、合格に向けた具体的な対策として心掛けていただきたいことについて、実際の考査内容を踏まえながらお伝えさせていただきます。

もくじ

各々、行動を始めよう

年長のご家庭は、約半年後に迫りゆく試験に向けて、改めてお子様の現状を見つめ直し、苦手な分野と向き合っていく必要があります。慶楓会でも、学校別クラスにおいて、本番の試験内容に沿った専門的な授業を受講し、東洋英和女学院などの女子校対策または慶應義塾などの共学校対策に本腰を入れています。

入学試験は、メッキ貼りのようにその場しのぎの詰め込み型の学習によって迎えるものではなく、学校側もそのようなご家庭を見抜くための対策を取っています。そのため、志望校合格に相応しい能力を養うための環境に今すぐ身を投じることが大前提であり、学びを蓄積して自然体で試験に臨める状態へと成長することが望ましいと考えます。

当然、対策に本腰を入れるべきはお子様だけではなく、ご両親様も「面接練習」や「願書添削」によって今から準備を進めていただきたく存じます。大人の判断で大切な幼児期に努力を積み重ねてきたお子様のためにも、まずはご自身が学ぶ姿勢を見せてあげてください。

一方、お問い合わせや体験授業で慶楓会に足を運び、いよいよ対策を始めようとする年少と年中のご家庭の中には、年長に比べて時間にゆとりがある分、「とりあえず大手の塾に通っておけば大丈夫」というお考えのもと、どこか「なんとなく」対策を進めている方もしばしば見受けられます。勿論、今から毎日のように習い事や予定を詰め込むということではなく、「何を目的に学ぶのか」といった目標を明確に定めた上で、そのために必要な環境をきちんと精査・選択した上で整えていただきたく存じます。

「とりあえず大手のペーパー対策クラスを受講する」「試験に出ると言われたことだけをやる」という極端なやり方ではなく、人格と能力の基盤を築く最も大切な時期だからこそ、知育・運動・工作など様々な領域に幅広く触れてお子様という木に花を咲かせるための根を生やし、本質的な学びの先に受験を見据えていただきたく願っております。

日々の生活を見直す

ここからは、新生活を迎えるにあたり、各ご家庭でやっていただきたいことについて具体的にお話しいたします。
受験とは、本来ご家庭での日々の暮らしぶりを見る場となります。塾で習ったことを考査で実践するのではなく、そのような外からの学びを各ご家庭の教育に組み込んで日常生活に落とし込んでいくことが大切です。そうして、当たり前のようにご家庭で日々積み重ねていることを、本番の考査で堂々とお見せいただきたく存じます。

そのためには、年長に限らず年少・年中のお子様も、今から毎週の学習時間を明確に定め、学びの習慣をつけることは勿論、季節の行事や日常の生活と丁寧に向き合っていただくことが大切です。
例えば、新年が明けて、お正月・節分・ひな祭り・卒園式などと目白押しであった季節の行事ごとを「こなす」、あるいは忙しい日々に飲み込まれ、そもそも「行っていない」という方はいらっしゃいませんか?丁寧な暮らしとは、何事も効率的で手軽に済ませてしまいがちな日常の中で、いつの間にか移ろってしまう季節や暮らしの変化に目を留めるべく、時に立ち止まり目の前の事と向き合っていくゆとりを意識的に保とうとする態度に他なりません。

したがって、一つ一つの行事ごとも、試験のためにこなすべき課題ではなく、日常の延長に位置付けて迎えていただきたいと思います。公園や道端の野草に目を留めたり、料理で使う野菜や道具にあらためて意識を向けて一緒に触れたりすることで、子どもの関心を喚起するような働きかけを心掛けてみてください。

志望校と対策を絞らないで

時折、「それって試験に出るのですか?」と問う方がいらっしゃいます。
もし、試験で問われないことは、体験する必要も覚える必要もないとお考えであれば、教育者として非常に残念に思います。入学考査を実施する学校側は、行事や生き物の名前などを全部言える子どもを選抜したいと考えているのではなく、その行事の由来やそこに込められた願い、地域による風習や季節による環境の違いなどに目を向けられるような子どもを見抜きたいと考えています。

それと同じように、試験の項目にないからと、運動をしない、工作をしないという短絡的な選択は、お子様の成長を半減させることに繋がるとお考えください。学校は、どの分野においてもバランスよく逞しく成長しているお子様を求めているのであり、ひいては各分野での学びが子どもの全ての成長に繋がっているということをまずは念頭に置いていただきたく存じます。

例えば、作品づくりが上手な子は、ただ工作を専門的に習い技術を習得したからということではなく、幼い頃から季節の行事や生き物、自然に触れて育ち、具体的に出来事や生き物のイメージが沸いたり、体験から得た知識が豊富だったりすることが大きく影響しています。
同じように、ペーパーの点数が高い子は、ペーパー対策を人の何倍も行ったから、ということに限りません。体操や行動観察の学びで、指示をよく聞き取り、他者とのコミュニケーションの経験を積むことで磨き上げた言語能力が、問題を一度で聞き取り理解する力として生かされているのです。

こうしたことから、年少・年中のご家庭は特に、今から安易に志望校と対策を絞らず、多方面にわたる経験を積ませることで、広い分野における学びに対する主体的な態度と姿勢をもつお子様を育んでいただきたいと思います。
毎年、出願の時期になって突然、「やっぱり女子校に挑戦してみたくなりました」「慶應に受かる可能性も出てきたから受けてみます」とおっしゃるご家庭が少なからずいらっしゃいます。そのようにお子様の可能性が広がった時、「あの分野の対策をしておけば良かった」「もう少し早くやっておけば間に合ったのに」と後悔することのないよう、志望校や考査内容云々よりもお子様の多種多様な能力の育成を心掛けていただきたく存じます。

「対策」と書いて「体験」と読む

考査では、課題や質問を通じてお子様がこれまでに体験してきたことを探り、その背景にあるご家庭、即ち親御様の教育理念やお子様の人格、今後の成長といった過去・現在・未来の全てを見ています。そのため、塾やご家庭で習った質疑応答を機械のように繰り返し、子どもらしからぬ「優等生回答」をすることは、そのような体験が欠けたご家庭ということをわざわざ学校側にアピールすることに他なりません。

本番の考査でお子様が課題と向き合った時、これまで積み上げてきたご家族やお友だちとのエピソードが頭に浮かび、体験したことをそのまま話したり作品などの形にしたりして自由に表現できることが大切なのです。そのため、親御様に求めたいことは、「季節の行事図鑑」に掲載されている事柄をスタンプラリーのように網羅的にこなしていくのではなく、毎日の暮らしの変化を子どもと一緒に楽しみながら丁寧に向き合い、実際に体験していただくことです。

お休みの日には、毎週のように色々な場所へ出かけて、お子様が沢山の人や生き物と触れあい、様々な景色や自然を見て、世界を感じることのできる体験をご一緒に積み上げていってください。「対策」とは、とにかく「体験」すること。そうして、お子様の内面を豊かに耕し、目の前の事物に対して意識的に目を向ける感性を育むことで、どこの学校にも求められ、そして何よりお子様自身の人生を豊かにすることに繋がっていくのです。

考査内容から受け取るメッセージ

学校が考査内容を考える時に意識することは、「こんなご家庭であってほしい」という想いを反映させ、それを各ご家庭に読み取っていただくことです。即ち、ご縁をいただけなかったというご家庭は、お子様の能力が足りなかったのではなく、お子様がこれまで歩んできた日常と体験の中にその能力に繋がるものが足りていなかったということです。学校は、その経験からご家庭の日々の過ごし方を見つめ直し、お子様の今後の人生を輝かせる努力を積み上げていただくことを願っているのです。

多くの親御様が躍起になって、本来代替物であるはずのペーパーにより培おうとされる知識や技能は、本来的には豊かな体験の結果として育まれるものに過ぎません。付け焼き刃のような薄っぺらなものではなく、考査で発揮する力は真にその子の内面に位置付けられた経験に基づくものであって欲しいと願います。

繰り返し述べますが、幼児の受験準備は、「これをすればよい」というような短絡的なものでも、リスト化された「やるべきこと」を次々こなしていくような形式的な体験でもありません。出来ていたはずのことが出来なくなったり、今まで困難を覚えていた課題がある日突然できるようになったりと、試行錯誤しながら少しずつ伸びゆくお子様の姿を支えていく、日々の生活における目立たない地道な取り組みの積み重ねです。

様々な刺激を受ける中で、子ども自身が自然と没入できるような対象を見出し、バランス感覚を養いながら幅広く物事に対して前向きな姿勢を持てるように導くことは、非常に手間がかかることです。受験の準備は、中途半端や親の身勝手に子どもを付き合わせるのではなく、まずはお子様の成長を心から願い、その上で親御様自身がしっかりとした意志を確かに持ち、無理なく早め早めに積み重ねることで、楽しみながら進めていただきたいと思います。

このコラムをお読みになり、早速行動を開始したい、全ての分野における対策を始めたいという方は、いつでもお気軽にご相談ください。慶楓会では、有名私立小学校の元教諭よりご家庭の実態に即した助言をお伝えできるよう、ご面談の機会を随時設けております。

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執筆
慶楓会 小学校受験コース担当講師 吉岡未来

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