【コラム】-幼稚園別 合格者の実態に迫る- 暁星幼稚園に受かる子

もくじ

卒業式

この3月に次女が学園を卒業いたしました。長女次女と16年間の学園生活の中で、人としてあるべき姿、信じて見守り待つ親としての鍛錬と赦しを育ませて頂いたことに心から感謝いたしております。

園長先生をされていたシスターより「凡事徹底」、小さなことに忠実な人は大きなことにも忠実である。「履物をそろえられる人になりなさい。」自分の脱いだ靴をきちんと揃えて、後から来る方に不快な思いをさせないようにという心遣い。どなたかが靴を履かれるとき、その方が履きやすいようにと揃える心遣い。どちらにも「あなたが大切」という思いがこめられていることを教えて頂きました。

小学校時代には、お友達とのいさかいから聖書で殴るという行動を起こし、両親で学園に謝罪に伺った際に、「殴る行動は決して許される行為ではないが、その行動に至った娘の心情は理解できる部分もあり、周囲がその考えに追いついてくるともう少し楽に生きられそうですね。」と、行為は悪いことではあると断罪されつつも、娘の人格は否定せず、目に見えない思いを受け止めて下さった先生方の姿から、ありのままを受け入れるキリスト教に触れた経験となり、母子で洗礼を受け信者として歩み始めました。

「主よ、わたしの内に清い心を創造し、新しく確かな霊を授けてください。」詩編第51編12章の四旬節の心を忘れずに、希望の春を迎えたいと存じます。

今回は第3回として、暁星幼稚園を取り上げます。

暁星幼稚園の建学の精神

「困苦と欠乏に耐え、進んで鍛錬の道を選ぶ気力のある少年以外はこの門をくぐってはならない」小学校の校門にこの言葉が貼られており、「鍛える教育」を実践している、躾が厳しい幼稚園の印象があります。しかし、厳しいと感じるのは大人側の甘えた感情であり、これほど今の世の中にあって逞しく導いてくれる幼稚園はあろうかと、感謝の気持ちすらわきます。

教育理念はキリスト教の真理と愛に基づく、十全な人格の形成を目指しており、「自分を大切にする」「他者を大切にする」「神を大切にする」という3つの軸に、社会の福祉に努める人物育成を目指しています。最終進路に医療従事者を目標としているのは必然的な道であると感じます。

暁星幼稚園の母子像

暁星幼稚園児童像で真っ先に私が思い浮かべる光景は、妹の母子講習に同席していた暁星幼稚園在園の兄のお姿です。母子の講習でしたが、そのお兄様も一緒に授業に入り、妹と母が取り組むのを静かに見学しているはずでした。ところが、そこはいまだ5歳の幼稚園児なので、だんだんと目をキラキラさせ、妹の制作に手を伸ばした瞬間、母親の「静かにしていなさい」という一言で、目に涙をためつつも、自ら徐々に机から椅子を遠ざけていき、遠くから妹の講習を黙して見守る様子を見たことがありました。普段は大変美しい慈母のようなお母様の地の底から湧き上がってきたような静かな声音と途端にスイッチが入った5歳児を目の当たりにし、これが暁星幼稚園の母子像かと改めて驚きとともに認識した瞬間でした。

暁星幼稚園児のリアルな姿

暁星学園は、幼稚園は若干女児もおりますが、日本で唯一の幼稚園から高校までのカトリック男子校です。まずは、14年間の男子のみの生活から想像されるように、体を思いっきり動かす校技サッカーに代表されるような伸びやかな男児像がございます。それに加えて、掃除ではほうきとちりとりの使い方を上級生が下級生に教え導くような伝統校らしい一面もあり、言葉が正しいか難しいところですが、白百合男児版ともいえる巧緻性に富んだ男児が多い印象を受けています。

幼稚園の日常生活では、細部にわたるまで先生方の細やかな指導があり、自分のことは自分で、たたむ、片付ける、整理整頓、折り紙は角が重なっていないことなどまで、降園の際にお母様に直接ご指導があることを聞き及んでいます。

暁星幼稚園に受かる子ども像

コロナ禍の幼稚園受験ではで母子考査がなくなり、受験形式に変化がありましたが、暁星学園は幼稚園受験でも小学校受験でもペーパー難関校という評判は変わらないと感じています。その上で、ではペーパーさえ出来れば合格する学園でないこともご十分理解頂いていると思います。

附属伝統園らしく年中の年齢に相応しい身に付けるべき生活習慣や躾、品性を何よりも重んじています。外遊びで暑くなったら、上着を脱ぎっぱなしではなく、畳むことが自然に出来るご家庭力の中で育てられたお子様であるか、たとえたどたどしくても自分のことは自分でしようとする確固たる意志を育んでいるご家庭のお子様です。

先生方も園庭でよく一緒に遊んで下さる様子を聞いておりますが、どんなに大好きな先生でも目上の方に対する言葉使いが、日頃から自然と出来るお子様であることも必須と心得ます。普遍的な愛を軸とし次世代を担うリーダーとなるべく切磋琢磨する日常の園生活です。

また、遠投や指示行動、リトミックなど、理解力に基づく豊かな表現力が必要とされる、動作を伴う考査も毎年ありますが、基本は、「静かにお話が聞ける子」この一言に尽きます。

暁星幼稚園合格に向けた、慶楓会での指導

知育面での最難関であるという理解は当然とし、園別講習の授業ではペーパーだけにこだわらず、体操、リトミック、制作、日常巧緻性とその子独自の社会性、お子様らしい表現力に磨きをかけることを目標としています。

暁星学園では聖歌隊活動も有名で、同じカトリック学園である、私の娘が通った学園とも聖歌隊交流があります。男子ボーイソプラノのウィーン少年合唱団のような、神を賛美する透明感ある歌声を拝聴する機会があり、女子とはまた異なる神秘性に心が震える思いが致しました。

勉学知育におさまらない、カトリック教育をベースとした心技共に豊かな人間性を育んでいくことが肝要です。他者と交わり、共に学ぶ場として、慶楓会では男児3学年が在籍する総合クラスもあり、合格への確かな通過点です。

執筆
慶楓会幼稚園受験主任講師 佐藤浩子

今回のコラムでは、「暁星幼稚園に受かる子」をテーマとして、求められるお姿をお知らせさせていただきました。実際の授業では、ここでは書き尽くすことができないさらに細やかな点に踏み込み、保護者の皆様にお伝えを行わせていただいております。

本コラムをお読みくださった皆様にも、是非とも一度、実際の授業をご体験いただきたく、体験授業をお申し込みいただけますと幸いに存じます。

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