【コラム】-幼稚園別 合格者の実態に迫る- 白百合学園幼稚園に受かる子(2025年度最新版)

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本当のかわいそうとは?

教会の暦では復活祭を終え、今年も新しい洗礼者を喜びの中でお迎えしました。教会学校では子どもたちの元気な祈りの声が響き、昨年度慶楓会卒業生のお友だちからは入園式のお写真と共に、早速に園のご様子がとどきました。無償の愛で恩送りを実践して下さる尊いお姿に感謝の気持ちで一杯でございます。

受験の暦では各園が今年度の受験スケジュールを続々とアップさせる時期でもあり、いよいよと身が引き締まる思いが致します。慶楓会のお友だちはGW講習を終え、いつもと同じ場所でありながらも心地よい緊張感を漂わせ、初めて会うお友達や先生との2日間から心身共に大きな成長をし、子どもたち自ら環境より吸収し育ってゆく神秘を今年もまた見せてくれました。

しかしながら「魔の2才」という言葉がありますように、自我が芽生え難しい時でもあります。
大きく育つ前には小さな山を超えていく試練はつきものです。試練なくして人は成長しない生き物です。
お話を聞くこと、待てること、素直にまずは頑張ってみることを教え導くことを無理をさせる、かわいそうなことと捉えているご家庭もあるように感じます。
むしろこの年齢に教え導かれずに育つほうが後に苦労する未來が想像でき、そのことのほうがかわいそうなことであると、私は確信しております。

総合クラスで培った「何だか楽しい」「チャレンジ」を合言葉に、自分のことは自分で、お友達の分のお片付けも自ら率先して動けるお子様を講習の場でも多く拝見致しました。
「ゆっくり」「しっかり」「じっくり」お子様がたの成長の神秘を見逃さずに共に歩みを止めずに目をかけ、進みたいと考えています。

今回は、白百合学園幼稚園を取り上げます。

白百合学園の建学の精神

白百合学園幼稚園の校訓は「従順」、「勤勉」、「愛徳」とありますが、どれをとっても白百合らしい憧れのお嬢さま像には間違いありませんが、特に考査において私が一番重要だと感じているのは「従順」です。

慶楓会には、幅広い知見と輝かしいキャリアをお持ちの先生方が多数在籍しておりますが、ご自身が幼稚園ご出身であるなど白百合学園幼稚園に深い縁がある先生も複数いらっしゃいます。
私もモンテッソーリ講師として、お子さまにはいついかなる時も「見る力」「聞く力」を育みたいと考え言葉は極力少なく、ゆっくりと子ども目線で提示するよう心がけておりますが、最後まで「見る」ことが出来ないお子さまもいます。

この、「見る力」=「待つ力」の育みがなければ、そもそもスタートラインにも立てないという現実があり、スタートラインに立つための「1点集中」を育む土台は素直さと忍耐であり、ゆえに「従順」が何よりも大事と思うわけです。

保護者様とのご面談より

慶楓会でもご面談の際に「白百合学園には両親ともに深い憧れがあるが、わが娘は活発なので難しいと感じている」または「保育園育ちなのでお行儀が心配」「大手他塾ではまず無理と言われた」などと話されるご家庭が実に多数あります。そのように話される保護者様にご家庭の日常のご様子を伺うと、「お子さまの主体性」のはき違えが根本にあるのではないかと感じることがあります。

「子どもの興味のあることをとことん追求し、楽しめる環境を存分に与えてあげたい」「子どもの欲求を見逃さずに満たし、愛に溢れた生活を心がけている」なんとなく白百合らしい、子どもが自ら選択し「物的環境」「人的環境」を整え、モンテッソーリ教育に実に類似している気持ちも致しますが、その根底に、「好きなことだけ」「子どもに我慢はさせたくない。」「子どもの困苦は取り除いてあげたい」という思いが透けて見え、所謂「環境との調和」「自我の抑制を育む」というモンテッソーリ教育の根底の解釈の履き違えが課題であると感じることがあります

白百合学園幼稚園合格に関する言説

確かに白百合学園を志望するご家庭には、たった2歳のお子様が、30分間じっと静かに正しい姿勢で座る、正しく立つ、静かに待つが出来ないと合格は難しいという言説がまことしやかに語られております。そのような説は受験という点においては部分的には正しいと言えるかもしれません。

しかしながら、たった2歳のお子様が初めから静かに座れるわけがないことを理解することこそ自然の摂理であり、私自身も子育てで痛いほど経験しており、ではどうしたら白百合学園幼稚園の求める「従順」な子ども像に導くことができるのか、答えは一つです。

「かわいそう」をポジティブに

私もかつて大手幼児教室勤務時代に、合格率が高い先生のクラスほどお子様がチックになったり、頻尿になったりする姿を胸が痛む思いで見て参りました。

しかしながら受験は子どもを無理に押さえつける厳しい躾では決してなく、ご両親様と私ども教師が同じ視点でお子様の成長にかかわり、日々の丁寧な物的環境と信頼おける人的環境から、各々が自分なりの力で課題と向き合い歩む姿を後押しすることこそが私の目指す合格する子ども像に繋がることにほかなりません。

白百合学園幼稚園合格に向けた、慶楓会での指導

慶楓会では、縦割り総合クラス3学年の育みの中で、異年齢のお友達との関りから、年長者を敬い素直に見て学び、年少者は年長者から受けた優しさを他者に差し上げる様子が実に頻繁に見られます。知育の授業にとどまらず、されど、長時間の楽しいだけの託児でもなく、慶楓会をご家庭と同様のもう一つのお家と考え、穏やかで丁寧な日常の中でお仕事や遊びを通して小さな社会の一員として年齢に相応しい自身の行動の義務と責任を考える力を育んでいます。

また、まだ途中で手が出てしまい最後まで見れない、聞けないお子様には、主体性を尊重しつつも、小さな断絶の経験を重ねるチャンスを逃さず、教師がお子様目線でどう行動するかを提示し、たとえ2歳であろうと、何が今求められているのか、お子様自身が試行錯誤を繰り返しながら学んでいます。慶楓会ならではの少人数制の質の高い教師陣の配置ゆえの指導と自負しております。

ご家庭への合格に向けた指導では、一次合格は当然とし、園別白百合講習では二次対策に重点を置いたカリキュラムとなっております。

「受かる子」の姿を熟知した講師の指導を通して、1月から願書、面接対策の土台となる想定問答集作りなど、慶楓会独自の包括的なプログラムにより確かな合格へと導いています。

執筆
慶楓会幼稚園受験主任講師 佐藤浩子

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