【コラム】- 礎 - 暁星幼稚園に受かる子(2026年度最新版)

はじめに
慶楓会創業時より幼稚園受験に携わらせて頂き、8期目の受験生36名をまもなく送り出す時期となりました。
創業当時の1期生2名、2期生4名は、東洋英和幼稚園、白百合学園幼稚園、日本女子大学附属豊明幼稚園、若草幼稚園と、全員が各々の志望園に合格を頂戴いたしました。
今日の幼稚園受験の礎を作って下さいましたのは、間違いなく先人のご家庭であったと、深く感謝しております。
全てのものごとには、時があり、過程がある。
それぞれのご家庭との一期一会に心より感謝し、自分に与えられた賜物を大切にしながら、神様がご用意下さった道と信じてここまで歩いてくることが出来ました。全てのご家庭が新しい朝を迎えられますよう、心より願っています。
新しい朝を迎えさせてくださった神よ、
きょう一日わたしを照らし、導いてください。
いつも、ほがらかに、すこやかに過ごせますように。
物事がうまくいかないときでもほほえみを忘れず、
いつも物事の明るい面を見、最悪の時にも、
感謝すべきことがあることを、悟らせてください。
自分のしたいことばかりではなく、
あなたの望まれることを行い、
まわりの人たちのことを考えて生きる喜びを
見出させてください。── カトリック 朝の祈りより
今回は暁星幼稚園をとりあげます。
耐える力を土台に据えるという点で、この園ほど「礎」という言葉が似合う園はないと感じております。
建学の精神
「困苦と欠乏に耐え、進んで鍛錬の道を選ぶ、気力のある少年以外はこの門をくぐってはならない」
暁星小学校に伝えられているこの言葉は、暁星幼稚園の教育を語るうえでも欠かせないものです。
多様性、自由性、個性がもてはやされる昨今の世情において、「鍛える教育」を掲げ、その言葉のとおりに実践し、これほどまでに逞しく生きる力を誠実に育む幼稚園はほかにあるであろうかと、感嘆すら覚えます。
暁星学園の建学の精神は、キリスト教の理念に基づく教育により人格の完成をめざすとともに、社会の福祉に努める人物を育成することにあります。
それは「自分を大切にする」「他者を尊重する」「神を愛する」という教育理念として示されています。
最終進路に医療従事者を目標としているご家庭が多いのは必然的な道理であると言えます。
暁星幼稚園の母子像
暁星幼稚園の母子像を語る際に、私が思い浮かべる光景があります。
妹の母子講習に同席していた、暁星幼稚園に通うお兄様の姿です。
夏休みの時期でしたのでご一緒に来られ、妹の講習を端の方で静かに見学しているはずでした。
けれども、そこはまだ5歳の幼稚園児です。目を輝かせて徐々に近づき、妹の制作に手を伸ばしかけました。
その瞬間、お母様の「静かにしていなさい」という一言に、雷に打たれたかのような衝撃がその表情に現れます。
みるみるうちに目に涙がたまり、それでも大声で泣くことは決してなく、自ら椅子を遠ざけ、大粒の涙をこらえながら黙って見守っておられました。
普段は大変美しい慈母のようなお母様の、地の底から湧き上がってきたような静かな声音を聞いた途端にスイッチが入り、たった5歳の男児が、自分のとるべき行動を考え実行した姿に、暁星幼稚園が求める母子像を見た瞬間でした。
暁星幼稚園児のリアルな姿
卒業生から届く園のご様子は、まさに「白百合男児版」。変わらない保育の在り方です。
身の回りのことはすべて自分で整えられる、ボタンの着脱に時間をかけない。お絵描きにも力を入れており、観察力、巧緻性、最後までやりきる忍耐力の育みを大事にしています。
降園時に折り紙の角がきちんと合っていないことにまでご指導がある徹底ぶりです。
だからと言って、堅苦しい環境では決してなく、外で思いっきり遊ぶ自由時間が毎日あり、魚や虫や植物など生きものを育て、世話をし、かわいがります。
先生方と園児が共に遊び信頼関係を築く伝統は、今も変わりません。
暁星幼稚園に受かる子ども像
暁星幼稚園は、幼稚園受験園の中でもペーパー難関園という評判は変わらないと感じています。
昨年も、10個以上の積み木操作、系列、数の操作、復唱、体操リトミックといった課題が出されました。
ただ、ペーパーさえ出来れば合格する幼稚園ではなく、年齢に相応しい運動能力、表現力の育みが肝要です。
伝統ある附属園らしく、品性と基本的生活習慣の確立が求められます。
社会規範を重んじるご家庭で、外遊びで暑くなったら上着を脱ぎっぱなしにせず、脱いだら自分で畳むことを当然とされている。そうしたご家庭の力のなかで育てられたお子様が求められていると、私は考えています。ゆえに、スモックの着脱の考査も納得のいくものです。
出来る・出来ないという能力の差ではなく、与えられた課題も自分のことも自分でやりきろうとする、確固たる意志の強さが育まれつつあるお子様が、初めて門をくぐることの出来る園です。
考査では知育、体操実技に加えて、先生のお話に合わせて自由表現するリトミックが毎年あります。
豊かな表現力もさることながら、先生のお話を素直に受け入れて他者と共に楽しみ、初めてのことにも喜んで挑戦する心の育ちが問われていると考えています。
暁星幼稚園合格に向けた、慶楓会での指導
昨年度、慶楓会からは1名が受験し1名が合格、2年連続100%の合格率となり、嬉しい知らせとなりました。
慶楓会の暁星の園別講習では、ペーパーだけではなく、体操、リトミック、絵画、制作、日常巧緻性まで全方位的に網羅し、求められる社会性、基本的生活習慣、表現力の育みに磨きをかけることを目標としています。
暁星幼稚園のカトリック教育に通じる、心と技の両面から豊かな人間性を育むことが、合格に向けて欠かせません。
他者と交わり、赦し合い、共に学ぶ場として、縦割り総合クラスがございます。異学年が互いに切磋琢磨し、心身ともに磨きをかけ、思い通りにいかないことにも自分で考えて向き合う力を育ててまいります。
先人のご家庭が築いて下さった礎の上に、今年もまた新しいご家庭が門をくぐろうとしています。
その一歩を、私どもも共に支えてまいります。
執筆
慶楓会 幼稚園受験コース主任 佐藤浩子
体験授業・ご面談も随時承ります






