2025年度
慶應義塾横浜初等部
成蹊小学校ほか 合格
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受験の背景と慶楓会との出会い
我が家は共働き家庭かつ、祖父母からの積極的な支援は難しい状況で、また学校と特別なご縁があるわけでもない環境でした。小学校受験をすること自体、当初は無謀ではないかと考えていましたが、志望校への思いを諦めきれず、挑戦を決意しました。
慶楓会との出会いは3年前の小学校受験分析小学校セミナーで、先生方のお話に深く納得し、ここでお世話になることを決め、慶楓会だけに通塾しました。ただ、大手塾ではない教室に絞ることに不安があったのも事実です。
特に情報量の面で心配していましたが、受験を終えた今では、それは全くの杞憂でした。
先生方は、試験の特徴を的確に分析し、実際に私立小学校で指導されていた経験をもとに、出題意図を深く理解した指導をしてくださいました。単なる情報収集ではなく、各学校が何を求めているのかを本質的に教えていただけたことが、非常に大きかったと感じています。
受験準備における大きな気づき
3年間にわたる受験準備は、反省ばかりの日々でした。特に、親の不安が子どもに伝わることの影響を痛感しました。
当初、私たちは分刻みのスケジュールを組み、詰め込みすぎた学習を進めてしまいました。
しかし、息子は人前で話すことに強い緊張を感じるタイプで、その姿を見て、どうすれば自信を持たせられるのか悩み続ける日々でした。
そんな時、年長4月に松下先生から「何もしないでください」と言われました。最初は戸惑いましたが、親の管理を手放したことで、息子が自発的に学ぶ姿勢が育っていきました。直前期だからこそ「何もしない」という選択が必要だったことを実感しました。これは、大手塾では決してできない、子ども一人ひとりに真剣に向き合った指導だったと思います。
受験に向けて意識したこと
・受験のためだけの取り組みはしない
受験に必要な技術を身につけるためだけの練習(例:お箸の小豆つかみ、ロケット投げなど)は避け、日常生活の中で自然に身につけることを意識しました。
その背景には、「結果が伴わなかったときに何も残らないのではないか」という考えがありました。
そのため、例えば、食事の際に箸を正しく使う、お手伝いで洗濯バサミを使う、野球チームで投球練習をするなど、
日常生活の中で無理なく取り入れる工夫をしました。
・ 幼稚園生活を大切にする
受験のために幼稚園を早退させたり、特別なスケジュールを組むことはせず、幼稚園での行事やお友達との関わりを大切にすることを優先しました。
・ とにかく歩く
慶應義塾では基礎体力を重視されるだろうという考えのもと、移動には極力公共交通機関を使い、徒歩移動を徹底しました。幼稚園も往復1時間でしたが、すべて徒歩で通いました。
・ 受験対策のための学びではなく、豊かな時間を過ごす(お父様より)
小学校受験は、結果が伴わなければ、幼児期の貴重な時間を浪費することになりかねません。そのため、「受験のための学習」ではなく、実体験を通じた学びを重視することを意識しました。
私自身は、アウトドアや運動を通じた経験の積み重ねを主に担当しました。例えば、受験で求められるボール投げの技術を教える際、型にはめた指導をするのではなく、体全体を使うことの大切さを伝えることに注力しました。
また、日々の運動習慣として、毎朝息子と外に出て走ったり、キャッチボールをしたりすることを続けてきました。休日にはメジャーリーグ観戦やプロ野球の試合を見に行くなど、できる限り本物に触れさせる機会を作りました。こうした経験が、単なる受験対策ではなく、息子自身の興味や関心を深め、親子で「どうすればうまくいくのか」を一緒に考える時間となりました。
慶楓会に通って良かったこと
・個別対応の手厚さ
息子は緊張しやすい性格だったため、先生方には個別に相談に乗っていただき、適切なアドバイスをいただくことができました。特に、横浜初等部一次試験に合格した後の二次試験までの1週間は、毎日教室に通い、徹底した対策を行ったことで大きく成長することができました。授業がない日でも、特別カリキュラムを組んでいただき、必要なスキルを補強する機会をオーダーメイドで作っていただけたことは、本当にありがたかったです。
・授業の質の高さ
試験当日に出題された課題を、実際に授業で取り組んでいたことには驚きました。単に「出題を予測する」のではなく、学校側の視点を踏まえて、「この学校はどのような力を求めているのか」を深く理解したうえで指導してくださったため、応用力が自然と身についていたのだと思います。また、少人数制のクラスだったため、先生方が常に子ども一人ひとりに目を配り、多くの質問を投げかけ、考えさせる機会を作ってくださったことも、大きな強みだったと感じています。
絵画の授業でも、先生の見本をトレースさせるという様な指導ではなく、絵を書けるような心を育てるような指導をしていただきました。
・願書・面接対策の充実
願書については、小学校の先生が読みやすい表現で仕上げてくださるため、細かい修正に悩むことなく、自信を持って本番に臨むことができました。面接練習では、実際の面接時間が10〜15分であるのに対し、その後40分以上ものフィードバックをいただくことができ、ただ練習するだけではなく、どのように改善すべきかまで徹底的に手厚く指導していただけたことが、大変助かりました。
・親のメンタル面での支え
小学校受験は、「親の受験」と言われるほど、親のメンタルが子どもに大きく影響するものです。受験が近づくにつれ、さまざまな情報に振り回され、不安になることも多々ありましたが、先生方が常に的確なアドバイスをくださり、不安や疑問をすぐにクリアにしてくださったことで、私たちもやるべきことに集中することができました。特に、実際に小学校で指導されていた先生方だからこそ、「それは気にしなくて大丈夫」と明確に言い切ってくださる安心感がありました。このようなメンタル面でのサポートがあったからこそ、親子ともに最後まで自信を持って取り組むことができたのだと思います。
・小さな私立小学校のような温かみ
慶楓会はただの塾ではなく、まるで小さな私立小学校のような温かい環境でした。
親子で同じ方向を向き、仲間とともに頑張れる環境だったからこそ、最後まで信じてついていくことができたと思います。
受験を終えて
息子とはさまざまなことに挑戦し、多くの思い出を共有することができました。受験を通じて、単に知識や技術を身につけるのではなく、親子の信頼関係を深めることができたと実感しています。
息子が第一志望校の合格通知を受け取った瞬間、家族で涙を流し、これまでの努力が報われたことを実感しました。これは一生忘れられない思い出であり、家族の絆をより深めた経験だったと思います。
お子さまより
慶楓会では工作をしたり、八丈島のキャンプに行ったのが楽しかったです。
小学校に行ったら、生き物を育てることがしたいです。
お話を聞いてくれてありがとうございました。