2025年度
田園調布雙葉小学校附属幼稚園 合格

慶楓会で受講していた講座
2年保育クラスと園別クラスを受講していました。夏休みは、総合クラスも受講いたしました。また、月例親子講習などの講習もできる限り受講しました。
学びの機会をより多く得ることはとても大切と感じております。それぞれの授業の内容も狙いがはっきりとしており異なるものでしたので、一回一回とても貴重な学びをいただけました。
保護者向け講座の「美しい願書の書き方」もとても実践的な内容で、本当に見違えるような願書が書けるようになるのでおすすめです。
育ちを育む
佐藤先生にはたくさんのことを教えていただきましたが、心に残っているお言葉は「幼稚園受験では育ちと知育が見られるが、最近の子供の傾向は知育はできるけれど育ちが幼い子が多い」というお話です。
育ちの幼さとは、年相応の振る舞いができないこと。例えば、幼いながらにも我慢すべきところで我慢ができない、お話が聞けない、落ち着きがない、といったこととおっしゃっていました。育ちが幼い子には親の甘さが透けて見える、愛情はたっぷり注ぐけれど決して甘やかさない、そんな親の姿勢が大切だとお話しくださいました。とても耳に痛い話でございました。
育ちは家庭でしか身につかない部分と思い、親としてここにしっかりと責任を持つ覚悟を決めました。娘には食器の配膳のお手伝いをお願いしておりました。時に遊びに夢中でお手伝いを忘れてしまうこともありましたが、そんな時は我が家では食事が始まりません。大変な我慢をしたこともありますが、娘は自分の行動の先に訪れた結果を受け止める経験を重ね、少しずつ責任感が芽生えていったと感じております。
また、自分でできることは自分でするということも大切にしました。朝の身支度や幼稚園の準備も、なかなか進まない時には、つい手を貸したくなりましたが、忍耐強く待ちました。自ら進んで行えるように少しずつなっていき、過去に外遊び用のタオルを忘れた経験から、「今日は晴れだからタオルがもう一枚必要だね」と自ら考えて行動できるようになっていきました。
言葉遣いやお行儀についても、普段の生活の中でまずは親自身がしっかりと行う姿を見せ、大切なことは繰り返し伝えました。
振り返りをしっかりする
お教室で取り組んだことや先生に教えていただいたことは、次のお教室までに必ず1回は取り組むこと。そしてやりっぱなしではなく、振り返りをすることを夫婦で大切にしました。
5月に初めて親子面接練習をして頂いた時、娘は気をつけが全くできませんでした。ぐらぐら、フラフラしてしまい、最後は遊んでしまいました。家に帰って夫と2人、早速これまでの振り返りと対策を話し合いました。
まず、これまで実生活で気をつけをする機会が全くありませんでした。「子どもはやったことがないことは、出来ない」と思い、毎日の生活の中で気をつけをするシーンをつくることにいたしました。
本番の面接では10分間気をつけをして立っていなければなりません。ですので、本番の1か月前までに倍の20分間はしっかりと立てるようになろうと目標をたてました。そこで、毎日髪の毛を結ぶ時に気をつけの練習をすることにしました。
まず、髪の毛を結ぶ前に、鏡の前で気をつけをします。「指先をしっかりと伸ばして太ももにくっつけるよ」「お尻の穴はぎゅっと閉めて、おへその下に力を入れてね」「あごを少し引くと素敵だよ」と毎回一緒に美しい気をつけの姿勢の確認をしました。そしてそのままの姿勢を維持したまま髪の毛を結びます。最初は髪の毛を結んでいる5分間、その姿勢を崩さない事を目標にしました。
動画を撮って、家族で見返して一番かっこいい人を表彰したりもしました。だんだんと気をつけができるようになってきたら、髪の毛を結び終わった後に面接ごっこをし、質疑の練習をしながら、徐々に時間を伸ばしていきました。面接ごっこは遊び感覚で取り入れたので娘も楽しんででき、目標の20分間、気をつけができるようになりました。
この「美しく立つこと」や「姿勢よく座り手はおひざ」ができるようになることが、一番時間がかかりました。
また、本番の面接では思いもよらない事を聞かれることもありますが、先生との面接練習では過去のお試験の内容をもとに毎回違う質問をして下さるので、娘はたいていの質問にしっかりと答えられるようになり、本番の緊張感の中でも姿勢が崩れることはありませんでした。
実体験を大切に
自然の中で身体を動かすことや、家族で旅行に行くことも大好きで、本物に触れて感動したり驚いたりする経験も大切にしておりました。子どもと一緒に思いっきり笑い合ったこの時間は、家族全員のリフレッシュにもなっておりました。
特に楽しかったのは登山です。娘が3歳の頃から家族で登山に行きはじめ、高尾山、御岳山、筑波山とだんだんと標高をあげていき、険しい岩場にもチャレンジしました。途中で珍しい虫や草花を見つけたり、疲れた時に食べる塩おにぎりがとびっきり美味しかったりと、最高の思い出です。足腰も強くなり体力もつき、今年もさらに高い山にチャレンジしようと計画を立てております。
食べることも大好きな娘ですので、夏は潮干狩りに行って採ったアサリでお味噌汁やパスタを作り、絶品でした。あとは、家庭でシイタケ栽培をし、採れたてのシイタケを焼いて食べた時のジューシーさには大人も驚きました。千葉にある畑で四季折々の野菜を収穫していただいたり、野遊びをするのも毎月の恒例です。
野菜といえば、受験した幼稚園の先生に娘が「おうちでオクラを育てているの」と話すと、「先生もね、おうちでオクラを育てているの!来年は幼稚園でも育てようと思っていて」と話が盛り上がりました。ほかにも海水浴、キャンプ、雪遊び、釣りなど、四季折々家族でいろんな遊びを楽しんできました。
慶楓会にも、田植えやキャンプ、スキーなど年中から子供だけで参加する体験活動が沢山ありますので、これからは娘が興味のあるものにどんどん参加し、お友達と協力しながら自然の中で思いっきり楽しむ経験を重ねていって欲しいと思っております。
最後に
幼稚園受験を通して、幼いながらもメリハリをつけて、やらなければならないことに取り組む姿勢が身につきました。成長とともにいずれ出会う、乗り越えなければならない課題に向き合う場面に、受験を通して幼いうちから出会うことができ、親子で共にやり切る経験ができた事は、何よりもの事だったと感じております。
長女も佐藤先生にご指導頂き、幼稚園受験をし合格を頂きました。現在は小学生になりましたが、どんなにやりたくない事でもきちんと取り組む、どんな時にも他者への思いやりを忘れない、といった幼稚園受験を通して培った事が今でもしっかりと根付いていると感じます。朝は起こされなくても起きて準備をし、時間に余裕をもって出発することが当たり前となっておりますし、テスト前には自主的に勉強し満点を取る喜びや達成感にあふれ、とても意欲的に過ごしております。
慶楓会では受験を乗り越える為のテクニックではなく、その先にずっとつながる教えをいただけると、長女の受験から数年経った今あらためて感じております。
受験はとても大変で苦しいことも多いと思いますが、心より応援しております。